上のふたりの会話のとおり、最近はクレジットカード利用でも、サインレスで決済ができるため、裏面の署名の意義が薄れつつあります。
しかし、サインレスでも裏の署名は、とても大事なものです!
この記事では、クレジットカード裏の署名の重要性について解説していきます。
クレジットカード裏に署名が必要な理由
はじめて【私のクレジットカードです】という証明になるからなんだ。
逆に言えば、署名がないクレジットカードは【誰のものでもないクレジットカード】ということになってしまう。
「これは誰のクレジットカードか」と、はっきりさせることは、とても大切なことです。
なぜなら「これは自分のクレジットカードだ」ということが証明できない場合、クレジットカードのサービスを受ける権利がなくなるからです。
クレジットカード会社各社も、裏面の署名については公式サイトで下記のように述べています。
カードが届いたら、まずはサインと必要情報のご確認を!
このご署名が、あなたご自身の証明となります。(必ずご自身で)
(セゾンカード)
・カード表面上に会員氏名が表示され、所定の署名欄に自署した会員のみが利用できます。
・クレジットカードの使用は、契約者様しか利用できません。
たとえ、ご家族の方でも貸すこと・渡すことはできません。
店頭でのご利用
・カードを利用するたびに、会員自身である証明としてサインを求められます。
・カード記入のサインと同じサインをしてください。
・ご本人のサインがないカードはご利用できません。
(楽天カード)
・カードがお手元に届きましたら、ご利用前にカード表面にローマ字で刻印されているお客様のお名前と有効期限をご確認のうえ、カード裏面のご署名と書かれた横長の枠に、ご自身のサインをしてください。
(三菱UFJニコスカード)
A.お客様の署名をご記入ください。
漢字・ひらがな・英字など書体につきまして決まりはございません。
盗難・紛失時に不正使用の被害にあった際、場合によっては、補償の対象となりませんので、カードをお受取りいただきましたら、すぐにご自身でサインをお願いいたします。
(セディナカード)
・署名欄です。
・必ず会員様ご自身でご署名ください。
・漢字でもローマ字でも結構です。
※ご署名がないカードやサインの消えたカードは、ご利用いただけませんのでご注意ください。
・カードに表示された氏名をご確認のうえ、ペンまたはボールペンで、カード裏面の署名欄にご自身でご署名ください。
・ご署名のない場合、万一不正使用された時に損害額が補償されません。
(ファミマTカード)
上記で説明されているとおり、署名をすることではじめて、クレジットカードとクレジットカード会員が紐づけられるのです。
クレジットカード裏の署名をする際はどんなペンがいいの?
せっかく署名をしても、財布やポケットに入れているうちに、名前がスレて消えてしまっては、意味がありません。
クレジットカード会社では、下記の2つを推奨しています。
・ペン
- ボールペンは、線が細すぎてうまく書けないことが多いですし、消えやすいので、書く時に少々注意が必要です。
- 最近のスタンダードになりつつある「消えるボールペン」。
こちらは使用しない方が良さそうです。
- ペンを使用する際は、水性ペンは避けてください。
結局、何を使用すべきか?というと、「名前書き油性ペン」として売っている、細い油性ペンがベスト。
こういったペンは、100円ショップにも売っています。
この先、数年間このクレジットカードにお世話になるわけですから、適切なペンでしっかり署名しておきたいですね。
クレジットカード裏の署名は英語、カタカナでもOK!
クレジットカード裏の署名は、自筆であれば下記4つのどれでも有効です。
・ひらがな
・カタカナ
・アルファベット(筆記体でもOK)
漢字で書いた例
カタカナで書いた例
アルファベットで書いた例
ただ注意が必要なのは、クレジットカード裏の署名と、同じものを伝票のサインにもしなくてはならないということ。
うかつに筆記体を書いてしまったけど、書くたびになんだか形が違う…これでは、本人利用の証明にはなりません。
また、筆記体も崩し過ぎて、下記のようになっている場合もNGです。
崩し過ぎの例
このように「ほとんど線」になっている署名は、なぜダメなのでしょうか。
それは、「第三者も同じサインを書けてしまうから」です。
もし、あなたがクレジットカードを落として、第三者に拾われた場合…。
この署名では、カンタンにマネができてしまいますね。
自筆には、マネのできないクセがでているものです。
偽造のリスクを回避するには、できれば書き慣れた日本語表記が望ましいでしょう。
クレジットカード裏に署名をしていない場合どうなる?
クレジットカードに署名をしていなかった場合のデメリットを紹介します。
- リアル店舗での利用ができない
- 紛失した場合に不正利用される
- 不正利用されても、クレジットカード会社の補償対象外になる
1. リアル店舗での利用ができない
クレジットカードに署名をしていなくても、ネットショッピングは問題なくできます。
しかし、リアルな店舗では利用を断られてしまいます。
スーパーのレジなどで、このような張り紙を見たことはないでしょうか。
ご利用できるクレジットカードは、裏面にご自身の署名があるものに限ります
現金がないときに、クレジットカードが利用できないなんて、ドキッとしてしまいますが、もしうっかり署名を忘れていても、その場でサインをすれば、問題なく使用できますよ。
2. 紛失した場合に不正利用される
先ほどお伝えした、
「店舗利用の際に、その場でサインをすれば問題なく使用できる」
これが、もし拾った・盗難したクレジットカードだったら、どうでしょうか。
第三者が、あなたのクレジットカードを拾って、自分の署名をしてしまえば、不正利用できてしまうことになります。
こういった犯罪を予防するためにも、自筆による署名が必要なのですね。
3. 不正利用されても、クレジットカード会社の補償対象外になる
2番のような不正利用をされたとしても、もとから自筆による署名があれば、クレジットカード会社の補償がききますので、あなたのお金を奪われることはありません。
ですが、署名がなければ、補償の対象外です。
もし、高額な使い込みをされたら…と思うとゾっとしますね。
クレジットカード会計時の伝票にサインが必要なときっていつ?
最近はICチップが入ったクレジットカードが主流になり、「ICカード対応端末機設置加盟店」に加入している店舗も増えたので、実際にサインをする機会は減っています。
サインレス決済は、「ICカード対応端末機設置加盟店」で、下記の条件に当てはまると可能になります。
(スーパーなら3万円、コンビニなら、1万円が上限のところが多いです。
「サークルK」と「サンクス」は、5千円が上限です)
・支払い回数は、1回払いのみに対応
複数回払いや高額利用の場合は、サインレスにはならないようですね。
何かあってからでは遅い!手持ちのクレジットカードの裏面にいますぐ署名をしよう
クレジットカード裏面の署名について、解説してきましたが、署名が案外重要なものなのだと、おわかりいただけたと思います。
この記事を読み終わったら、手持ちのクレジットカードの裏面を確認してみましょう。
そして家族や友人にも、署名の大切さを教えてあげましょう。
クレジットカード裏面の署名は、あなたのお金を守ってくれますよ。